完・望んだ働き方と長い旅

私は東京の大学を卒業して、地元で就職した。同級生たちだけでなく、実家の家族にも「都落ち」と言われたような記憶がある。 自分のやりたいことも明確でないまま、氷河期の就職活動に放り込まれた。周囲の友人たちは、まるでゲームのように敵(企業)を分析し、攻略(内定)していった。内定を取れる人材というのは、就職人気ランキングトップ10に入っている3社くらいから内定をもらう。そして、業界2位の企業に内定を得…

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④望んでいた働き方と長い旅

14年前、私はぽろっと妊娠し、出産した。ほんとに「ぽろっ」と妊娠した。 40代に入った今、周囲には不妊治療をしている友人が何人もいる。若いころは、体外受精=試験管ベビーというイメージで、違う世界の話だったが、この年齢になると、「顕微受精で妊娠した」という知り合いも複数出てくる。 そうしてようやく、妊娠と出産が、特に30代後半に入った人々にとっては「当たり前」ではないことを知ったわけだが、…

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望んだ生き方と長い旅(上)

先ほど、私が翻訳者、そしてフリーランスとしてのキャリアを始めるきっかけになった取引先から、3月いっぱいで廃業するとの連絡が来た。 ここの仕事を4年近く、先方の休業日以外は1日も休まず続けてきた。ブラジルに旅行していた時も、熱を出した時も。私は明日から朝から夜まで職場に拘束される仕事に復帰するが、その取引先とは縁を切りがたく、作業時間を深夜と早朝にずらして引き続き受けることで話がまとまってい…

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