メディア関係者として、メディアについて思うこと(上)

私の事をリアルで知ってる皆さん、そしてここでしか知らない皆さん、私の最大のスキルって何だと思います?

私は、自分の最大の得意分野を「対策」だと思っています。だから試験にはすごく強いし、学校で働けば試験対策、就職対策で重宝される。
そして今、私の強みは、「文字メディアの仕事なら、(編集、執筆、翻訳、校閲など)ほとんど何でもできること」と、「PV対策」なんじゃないかなと。
PV(ページビュー)対策というのは、そのうちAIに代替される気がするのですが、今のところ、人間の勘・センスがものを言います。

メディアというのは、それにお金を払ってくれる人がいない限り存続しません。アメリカでは志の高い資産家が、利益度外視でメディアに金を出す動きが広がってきましたが(トランプ大統領の、よい反動ですね)、日本でお金を払ってくれるのは、読者か広告主、あるいは親会社くらいのものです。だからウェブメディアは、PVを伸ばさないといけない。読者に無料で提供するには広告主が必要で、広告主を得るためにはPVが重要な要素だからです。

私はこの辺が得意です。既にある記事を、何時にどこに配信して、こんな関連記事を入れれば、さらなる流入が見込める、とかいうのをやってます。自分の書く文章も、ターゲット読者に応じてある程度調整できます。
業務を受託している先に、もう一人、この辺の分析が得意な人がいて、二人で発見したこと。それは今のメディアでは、

「本当に新しいニュースには、PVは来ない」ということです。
新しいこと=人々の頭にないことなので、皆それ以上読もうとはしない。じゃあ、どんなものが伸びるかというと、
「記事を読んで、そうだよね、俺の言いたいこと代弁してくれてる」的な腹落ちする記事なのです。

みなさん、心当たりありませんか。「この記事、分かる~」とシェアしてませんか?

世の中には、色々考えているのだけど、それを言葉に表現するのが得意でない人がたくさんいます。いや、そういう人ばかりでしょう。ある程度偉くなっても、人前で話すことが多くなっても、それを文字ベースで表現することが苦手な人は多いし、読み手を想定して文体を変えるなんて技も、限られた人のものです。

だから、簡単に記事をシェアできる機能が普及すると、「代弁系」の記事がものすごく拡散してPVが伸びることになる。
そうなると、対策好きの私は、要領を得て、そういう記事をピックして優先的に公の場に投入することになる。

こうして、人々の「本当に新しい記事」を探知する能力は少しずつ衰えている気がします。真に新しい記事が日の目を見るのは、たいてい、社会的にすごく影響力がある人が、分かりやすい解説を付けてシェアしてくれるときです。逆にいうと、そういう記事を最初にシェアする人は、相当な労力を割いて地味なニュースにも目を通し、ほとんどの人の目に見えていないことを発見しようとしているのでしょう。

自分は記者であり編集者なので、「この記事すげえ」というのは分かります。何がすごいかって、下手したら自分の立場が危うくなるの覚悟で実名で書いていたり、とんでもないコストをかけて裏をあぶりだしている点。読むのは1分で読めるけど、これだけのデータを集めるのに相当苦労したんだろうな、ってのもあります。
すげーなー、と思いながらも、「でもPVは伸びないんだろうな」と分かるときもあります。

無料のニュースサイトってPVが生命線なので、どうしてもそこを重視せざるを得ません。だったら、PVは取れないだろうけど、身を削って書いている記事は、読者が金を払って買う有料メディアでやった方が、筆者も報われるのかもしれません。

人々は、無料で読めるものには、頭を使いたくないのかもしれないね、とある人は言いました。
本人たちにその自覚があるのかはわかりませんが、すごく新しいニュースは、誰かのナビゲートなしにはPVが伸びない。それは数字からも裏付けられています。





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