愛情は消えても保険にはなる~シリーズ⑫

私は今も、いつでも別れられるように、財布は別だし、共有のものは極力少なくしている。それくらい、面倒ごとが嫌いなのだ。

しかし実際に結婚してみて、考えが変わったことがある。
もし夫が浮気した場合、私の心に芽生えるのは、怒りより好奇心だろう(多少怒りもあるだろうけど)。で、興味を持って色々掘っちゃうだろうけど、夫が離婚したくないと言えば、しないんじゃないかな。

なぜなら、私は今の生活をしばらく続けたいからだ。
一か月前に引っ越してきたこの部屋を、私はとても気に入っている。不貞を理由に彼を追い出すこともできるが、自分の金銭感覚から言って、2人でシェアした方が得だという計算が働くだろう。
しかも、彼が寝る前にせっせと掃除をするおかげで、いつも部屋がきれいに片付いている。
不安定なフリーランス稼業を続けられるのは、固い仕事の夫がいるからでもある。
そして、夫は私の実家の面々と非常に仲がいい。定期的に電話を入れ、会社で購入した果物を送ったり、息子と運動したり、私の弱いところを全部補ってくれる。
もし夫が浮気をして、その結果別居や離婚をしたとしても、実家からは私に落ち度があったと責められそうな勢いである。

もちろん、彼の掃除に付き合わされ、私の自由は減っている。彼にとっては常識、私にとっては???という変なルールにも付き合わされている。

それでも、彼と暮らすことを損得で考えれば、得が大きい。
そっか…、配偶者に愛情を失いながらも離婚しない夫婦は、損得の問題で一緒にいるんだ。
ということに、今更ながら気づいたのである。

私の周囲に、強く離婚を願っている夫婦は少なくない。けど、他人の私が見ても、その大半は
文句を言いながら、結局離婚しなさそうだ。だったら、そこにエネルギーを使いたくない。

面倒ごとが嫌いで、今の住まいや人間関係を維持したい私は、例え浮気されたとしても、相手が継続を望むなら、相談することも、迷うこともなく、同意するだろう。相手をなじることもしない。
だって、最終的に「継続」することが見えているなら、その過程に投入するエネルギーももったいない。

ただし、二人の関係は確実に変容すると思う。
たぶん一緒のベッドでは寝るのをやめるだろうし、夜、ごはんを作ってあげる頻度は減る。飲みに行って家を空けることが増え、夏や冬休みは、自分の希望を優先するだろう。
「夫のために」と控えていたことを、たぶん全部再開する。そして、「夫のために」していたことの多くをやめる。

今もルームシェアのような夫婦だと言われるが、気持ち的にもルームシェアの相手になっちゃうんでしょうね。

夫婦の不貞行為の話題になると、必ず「許す」「許さない」「反省する」「反省していない」という話になる。
太郎くんもそうだった。
嫁が反省しているかを見てから判断する。
とか、
反省して、家事を文句言わずにするようになった
とか。

しかし、「反省の意」を示すために、元々好きじゃない事をやらないといけなくなったとしたら、私なら自分が悪者であっても、相手への気持ちは次第に冷めていっちゃうだろうなと思う。
そして、少なくとも自分の場合、浮気を許すとか許さないという話でもない。

してしまったものは仕方ない。それに尽きる。そして、その結果、私の彼に対する「異性としての愛情」が消え去ったとしても、「それも仕方ないよね~」と、言うんだろうなと思う。





にほんブログ村

にほんブログ村

にほんブログ村

この記事へのコメント