私は結婚して幸せになれたのか なれるのか

40もいくつか過ぎて私が突然結婚したのは、結婚したくなったからではない。
今の私の年齢は「出産できる最後のぎりぎり」で、自分に好意を持ってくれた若い男を前に、その残り火が再びくすぶり始めちゃったのだ。
大学の仕事は辞めることを決めており、翻訳の仕事は1か月くらい休む程度で収まりそうだった。
「今ならだれにも迷惑をかけない」
一回未婚で産んだ身である。うまく妊娠さえできれば、あとは何とかなるだろうと思ってたら、夫は「できちゃった婚だけはしたくない」と頑なで、お互いの折衷案として、入籍することで落としどころとした。

私は今さら姓を変えるのも嫌で、少し粘ったが、夫が「自分は名乗りたい姓があるので、それを二人で名乗ろう」とこれまた変な折衷案を出してきて、私も折れた(ここは説明すると長くなるので割愛)。

そんなわけで、今の生活を変えてまで結婚する必要もないんだけどね、と思いつつも、「これを逃したら二度とないかもしれない」という周囲の声にもなるほどとうなずき、入籍した。

で、実際どうかと言うと…いいことも悪いこともあるので並べていく。まず、
私が会社員辞めて今はフリーランスであることから、特に日本の元会社の人たちに
「生活が安定して良かったね」と言われるのだが

①経済的メリットはほぼゼロ
です。
 私たち、財布が完全に別なので…。夫の給料もボーナスも、ボーナスの日もいまだに知らない。雑誌のランキングで「こんなもんだな」と推測はできるけど。
 子供の教育費や仕送りは従来通り私持ちだし、マンションのローンもあるし、さらに福岡に小さな部屋を借り、毎月飛行機で往復し、息子がこっちに来る航空機代も自分で払っている。あとは携帯とか新聞とか。
 夫は千葉の住居に関わるお金は払ってくれる。
 つまり、これまで私が払っていたものは、変わらず私が払っている。そのうえ飛行機代が加わって、支出は少なくとも減ってない。
 夫がけちなわけでなく、私自身がそうしたくてしているのだが、とにかく経済的メリットはない。

②収入は減った
 人と生活を共にしていることで、自分のペースでは動きにくくなり、特に夫が帰宅してからは仕事があまりできなくなった。稼働時間が減って、収入も減った。このあたりのペースを戻すにはまだ時間がかかると思う。

③姓が変わって単純に不便
 仕事の姓をどうするか、まだ結論が出ていない。もう1か月半経つが、免許証も銀行カードも放置のまま。

④生活スタイルの違いでストレス
 これはお互い様だが、例えば私はテレビを全く見ないが、夫は50インチのテレビを買ってリビングに置いた。食事中につけていいかどうかでももめる。
 掃除魔の夫は、私が片付けないので時々切れる。トイレの後、芳香剤を“しゅっしゅ”とし忘れることにも切れる。
 私は仕事が忙しい時に、人に会う用事がなければお風呂に2、3日入らないこともあるが、夫はシャワーを浴びれない夜は、布団を汚さないためにダイニングの椅子をつなげて寝る。この清潔感の違いは、両方のストレスになっている。
 私はマルチタスク、夫はシングルタスク。
 夫、無印教の信者。家具家電、あらゆるものを無印でそろえないと気が済まない。もう慣れたけど最初はひいた。

同居ストレスで、私は今月、咳が止まらなくなり肋骨にひびが入った。
 以前、子父ともめた時にも咳が止まらなくなり肋骨を疲労骨折した。人生の幸せ期と皆が思っている時期に、人生最大の修羅場と同程度のストレスにさいなまされいることを、自分の体に教えられて悲しい。

⑤季節感、イベントを完全無視
 夫は年賀状書かない、大掃除しない、クリスマスもスルー。入籍に関しても何もイベントを考えておらず、私が予約してホテルで晩御飯を食べ、私がお金を払った。楽は楽だけど、寂しいね。

 思ったより良かったこともある。

⑥夫が思った以上に家事をする。
 料理は私がするが、片付けは3割くらいやってくれる。掃除はトイレ、洗面所、お風呂含め、彼が9割やっている。洗濯は家にいる私が8割、アイロンは100%夫。

 結婚して良かったなというより、この人で良かったなというのは、

⑦息子との関係が良好
 二人ともスポーツ好きで、息子は夫を頼りにしている。一緒にいるときは二人でグラウンドに行って体を動かしている。私は子供がスポーツをやりたがってもあまり付き合ってこなかったので、非常にありがたい。
 相手がスポーツする人かどうかという視点なんて子供産まれるまでなかったので、この点は遅く結婚したことの最大の良かったことだと思う。
 年末年始で息子が泊まりに来てるが、布団を敷かずに3人でセミダブルに寝ている。とにかく、本当の親子以上に仲いいのは、二人に感謝。

⑧私の親との関係も良好
 うちの親に頻繁に連絡を取り、気遣ってくれる。これもありがたい。

⑨朝寝かせててくれる
 恥ずかしながら、私は夫が出勤するとき、ほぼ寝ている。起きたら、珍しいねと言われるほどに。昔から朝は弱いので、これはもしかして一番助かってることかも。

⑩海外志向
 夫の会社は海外売上高が大きいので、今後必ず何度か海外赴任がある。二人とも海外関係の仕事がしたいという点で一致しているので、将来設計が立てやすい。

 さて、私は今日から長野県に来ている。夫の友人家族とその友人、そのまた友人…と5家族15人のグループ旅行だ。日本人は私たち家族3人のみで残りは中国人。

 私はグループ活動の際に、女性が台所に入り、男が酒を飲むという“役割分担”をどうしても受け入れられない。
 女性が忙しくしてるのに、なんでお前ら先に酒飲んでんだよ! 女が片付けてるのに、なぜまだ飲み続けてるんだよ。洗い物がめんどくさいやろうが! と心底思っており、
 そこで甲斐甲斐しく働いて「いいお嫁さんになれる」という評価をもらうくらいなら、一生誇り高い独身でいてやると思ってきた。
 だから今日も、食事の準備の際には(宿泊先の食事は自炊である)、夫と息子をキッチンに引っ張り込み、できることはやってもらった(他の男たちは飲んでた)。
 しかし、片付けの段になったら、夫も他の男たちと飲み続け、キッチンには来なかった。
 まあ、その輪を抜けて男一人でキッチンに入ってきにくいのは分かる。
 分かるけど、私はそれが「嫁の役割」と言われるなら嫁という肩書はいらんし、いつかそういうのが嫌になって逃亡を図るかもしれないと思う。
 食事が一段落した後に、部屋に戻って紅白見ながらパソコン触ってたら、夫が「皆二次会始めて、奥さんも呼んで来いと言われたから、早くおいで」と言われ、「紅白を見たいから二次会はパス」という選択肢を許してもらえないなんて、家族ぐるみの付き合いは何と窮屈なのかとうんざりした。
 嫁失格と言われてもかまわない。それは元々、自分がなりたいものではなかったから。しかし夫のために今のところは表面を繕っている。

 結婚はしたけど、結婚して良かったというのも今のところない。あえて言えば、いろんな人が「安心した」「勇気づけられた」と言ってくれるので、「良いことした」感はある。
 それから、実は今の私にとって一番すばらしい男というのは、ダメな自分を許容してくれる人なのではないかと。
 この年齢まで一人でそれなりにやってきたなら、好きな人ができたとしても、結婚までせんでもいいんじゃないかとか、結婚したからって安らぎが得られるわけじゃないとか(安らぎはあるけど、イライラもある)、そんな自問自答をしながら、今年が暮れて行こうとしています。
 来年もよろしくお付き合いください。
終わり





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