⑤サラリーマンと起業家とフリーランス~環境は働き方を束縛する

私は3年前に、中国語のニュース翻訳を始め、中国の平日には毎日5本の経済記事を要約翻訳している。集中してやれば1時間で終わり、だらだらやれば2時間かかる。この3年ちょっと、1日も休まず続けている。
振り返ればこの仕事が、私の翻訳者、フリーランスとしての一歩なのだが、当時は「勉強を兼ねたアルバイト」という意識で、請求書を出さないと給料(とも言わないのだが)が振り込まれないことも知らず、2か月ほど無給で働いていた(その後、先方からの説明を受け、まとめて請求して振り込まれました)。

このような働き方を「フリーランス」と呼ぶと知ったのは、2年前に日本で部屋を借りるにあたって、不動産会社に自分の仕事を「中国でも働いてるけど、日本の会社からも収入を得ている…」と事細かく説明した時に、「あ、自営業ですね」と言われたことがきっかけだった。

人は、自分の周りにあるものがほぼ全てで、環境の影響を強く受ける、とつくづく思う。
単語会話しかできないうちの息子が「僕は英語を喋れる」と堂々と言うのは、中国の留学生寮生活で、いろいろな国の留学生がめちゃくちゃな中国語と英語で意思疎通を図っているのを見て、あれを「喋れる」基準ととらえているからだ。

小さなころから、私の周りはサラリーマンばかりで、会社に入っても語学や調査、書くことを仕事にしている人は皆、サラリーマンだった。今は知らないが、私が働いていた頃の新聞社は、一部の部署を除いて、記事の執筆を委託することも少なかったので、フリーライターという職業を聞いたことはあっても接触することはなかった。

サラリーマン以外の働き方は、言葉として知ってはいるけどどんなものか全く知らず、知る気もなかったので、
留学生という立場で中国に渡って、あらゆるものを一息にリセットしてしまって、学生のバイト感覚でパートタイム的な仕事を少しずつ獲得していくというルートを取らなければ、決して今のような働き方、つまり昔の自分が「うさんくさい」と思っていた働き方を選択することはなかっただろう。

そして、かつていた世界に今の自分のような属性の人間がいなかったから、今後どうすればいいのかについて、相談相手がいなくて悩むことになる。
続く





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この記事へのコメント

  • わきお

    なにが、理想か考えてみたら?ちゃんと想ったら、どんなふうにもなれるよ。
    2016年09月23日 18:46