一人っ子政策の廃止

先週、同僚7,8人と晩御飯を食べた際に、3歳の子供を持つ30代の同僚が「明日は2人目を作るためにわざわざ旦那のところに行く」と言った。彼女と旦那は勤務先がやや遠いので、週末婚を続けている(日本人だったら確実に同居する距離だけど)。
日本語学科の教員は女性が圧倒的に多く、みなで事前に打ち合わせしてるのか、毎年1人ずつ出産がある。ここに来て4年目になるが、ほんとよく調整されてるなと感心するくらい。で、常に妊婦が職場にいるので、子育てや2人目の会話がよく飛び交う。

昨夜、日本人と飲んでるときに、ヤフーのトピックに「中国が一人っ子政策廃止」と表示され、それから間もなく、同僚のグループチャットでも、この話題が持ちだされた。

今朝ニュースを見ていると、「2人目を望まない人の方が多い」とあったが、私の周囲には同僚も含め、2人目を欲しい人の方が圧倒的に多い。数年前に同世代の中国人で食事した際は、罰金を払って2人目を産んだ女性が、私と同い年の女性に対し「何か方法があるはず。それに少し待てば絶対ルールが緩和される」と力説していた。

ここで何度となく書いてきたけど、シングルマザーとして日中両国で子育てやってきた私から見ると、子育ては中国の方が圧倒的に楽だ。とにかく社会が子連れの親子に優しく、気兼ねがいらない。子どもが急に病気になったら、日本では周囲に謝り倒さなければならないが、中国ではみな当然の権利として、仕事を放り投げて家に帰る。
日本で、子供2人以上持っているフルタイムの女性を見ると「いいなあ」と思うより「大変だなあ」と思うことが多いが(これ、旦那の協力度にも大きく左右されるだろうが)、こっちなんて家庭の半分は旦那がごはん作ってるし、家事負担、心理的負担は非常に小さい。

でも問題は、金、マネーだ。

中学生を持つ同僚たちが、子供にかけている教育費は1月に3000元くらい。これは新卒の初任給とほぼ変わらない。たぶん、日本に息子がいる私より多い。小学生はだいたい、4、5の習い事を掛け持ちしている。親の週末は送り迎えで終わってしまう。

昨夜、駐在員の友人たちに「うちの同僚はみんな2人目欲しがってますよ」というと、「失礼だけど給料いくらなの?」と聞かれた。
「●●●元くらい」と答えたら、「ええええ、うちの副総経理より多いよ。で、ダブルインカムなんだよね」

そうなんですよね。収入格差がすごいんです。

私の両親が中国に来た時、同僚がみんないい家に住んで、いい車に乗ってるので、えらくびっくりしていた。同僚たちは共働きなので、今の為替で換算すると、世帯収入は月に30万円以上ある。そしてそれをほとんど貯金せずに使う(給料の上昇が速いから)。中国の物価が上昇しているとはいえ、まだまだ日本よりは安い。
そして、給料の割にはこの仕事の拘束はものすごく緩い。私がこの仕事以外に5カ所の仕事を引き受けているということで、緩さが分かるってもんだろう。旦那が迎えに来るまで、午後5時まで事務室にいる同僚は「事務室の住人」とニックネームが付いた。私より年下の同僚は、授業が午後3時20分からなら、3時10分まで学校に来ない。

こういう層にいる人たちが、今後、2人目出産の原動力になっていくのだろう。そういう人が、人口の1割、2割くらいかな(よく知らんけど)。だから政府も一人っ子政策を完全廃止したんじゃないかなとも思う。完全廃止して、本当にみんなが産み始めたら、それはそれで中国のあらゆるインフラがパンクするのは目に見えている。
「人口増への効果は限定的」とあるけど、当たり前というか、「限定的」じゃないと、政府としても困っちゃうだろう。超高齢化を食い止めつつ、膨大な社会の矛盾に対応するためには、これがぎりぎりなんだろうと思う。





にほんブログ村

にほんブログ村

にほんブログ村

この記事へのコメント